題目：3つの姿の人間
聖書：ヨハネ8：1-11
キリスト教は救いの宗教であり、恵みの宗教です。本来、救いという言葉は、罪を前提にして、恵みと言う言葉は、愛を前提として言われる言葉です。言い替えれば、罪があったからこそ救いが必要になり、愛する心があったからこそ、恵みが与えられたと言うことです。今日読んだ本文の内容を見ると、3つの異なる顔の姿を見ることが出来ます。一つは、姦淫の場で捕まった女性の顔であり、他の一つは、女をまるで犬のように捕らえられてきた律法学者やパリサイ人たちの顔であり、最後の一つは、私たちの主の顔です。私たちは、この三つの顔をそれぞれ他の人の顔ではなく、自分自身の顔で考えていただきたいと思います。そのような意味で、**捕らえられた女から恥ずかしい罪人の姿を見なければなりません。モーセの律法によれば、姦淫した場合、二人をも引き出して、石打ちにして殺しました。「夫のある女と寢ている男が見つかった場合は、その女と寢ていた男もその女も、ふたりとも死ななければならない。あなたはイスラエルのうちから悪を除き去りなさい」(申命記22:22)さらに、女性がセクハラをされた場合であっても、野原で誰もいないところであった場合は、男だけ殺されるが、城内であった場合、女性が声を叫ばなかったので、二人とも殺すようにと言いました（申22：23-27）。そのため、現場で捕らえられてきた女性は、誰に言い訳する余地なく、また同情を受けることもできない、律法に従って必ず死ぬべき罪人でした。罪は、現われる前までは、顔をあげて歩きますが、それがみんなに公開されると、顔をあげることができなくなることが罪の属性です。今日にも疑いがあり捕えられ入るとき、まるで罪が一つもないらしく堂々と顔を上げて入るが、出るときは、罪が一つ一つさらされて、普通は顔を上げずに恥ずかしくて、カメラを回避しようと顔を遮る姿を見ることになります。罪は明らかになることが当然、明らかになれば、顔をあげることがなく、恥ずかしくなることが罪！それは昔も今も変わりません。私たちは、この女性を見て、恥ずかしい自分の顔を見なければなりません。人の前でばれなかっただけてあって、私たちのもう一つの隠された顔がいくらでもありえませんか？...また、聖書に見れば、イスラエルが異邦の神に追いかけたとき、それを霊的な姦淫とみなされました。そうだとすれば、私たちが神よりこの世のものをより愛し、それに心を奪われて生きると、それは、つまり霊的な姦淫と見られるのです。霊的に考えて見れば、この女性の恥ずかしい姿はまさに私たち自身の恥ずかしい姿だと見るしかありません。いくら今の私の外観がもっともらしくても、いくら私の服が派手であるとしても、現場で捕らえられてきたこの女性の恥が、私の中にもあるのではないかと確認してください。次に、我々が考えてみたい言葉は、
**律法学者とパリサイ人たちから隠されたもう一つの自分の姿を見ます。
彼らはこの女性を捕らえてきたのは、律法を知らなくてはありません。その中に、イエス様に不満に思っていたから、彼を窮地に追い込むことができる良い機会がきたからでした。現場で姦淫で捕らえたこの女性をどのようにすれば良いですか？イエス様に、これは全く曖昧な質問でした。もしこの女に石打ちしなさいと言えば、ローマの法を逆らうものであり、また、赦して上げなさいとすれば、モーセの律法を犯すことになるのです。彼らはイエスに、あうでもこうでもできなくして、今回、ぜひ、イエスを穴に落として拘束させようとしました。いくら憎らしい陰謀ですか？まさにこれらの顔から私たち自身の隠された顔を見なければなりません。他人の決定的な弱点を最大に利用して自分の利益を取り、自分の目的を成し遂げるために他人を苦境に陥れるような悪い顔が自分の姿の中にもいないかどうかを調べてみるべきでしょう。このような姿は、私たちのクリスチャンが犯しやすい罪の姿でもあります。教会が試みに会われると一番多く使われるのが、このような方法です。現場で捕らわれた女性を利用して意気揚々と自分の目的を達成しようと[どのようにしますか？]と、早く答えてみろよと、責めるような場合がいくらでもあり得るということです。平素に憎む心があったのに....平素に不満に思っていたのに.... いよいよチャンスが... ある決定的なとがと弱点が明らかになれば、それを最後まで握り、許さないこと！まさにそのようなものが律法学者やパリサイ人たちでした。ローマ12：17-19節を見れば、「だれに対してでも、悪に悪を報いることをせず、すべての人が良いと思うことを図りなさい。あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる」」と....しました。悪に悪を報いてはならないということがどういう意味ですか？他人の罪で自分の過ちを遮るような行いをしてはいけないことであって、他人の罪を自分の利害関係の手段として使用してはいけないという意味でもあります。なぜなら、罪の審判権は、神が持っておられるからです。そのため、たとえ私がよくやったとしても、他人の弱点に直接手を触れずに神にゆだねなさいということです。ところで、じっと見ると、これを守ることが非常に難しいです。そうすることを知りながらも、私たちは律法学者やパリサイ人たちのように行っているのではないか！と、率直に認めて悔い改めなければなりません。他人の明らかになった罪を最大に利用して自分たちの目的を達成してみようとするのは、考えてみれば、現場で捕らえられた女性よりも数倍、いや何十倍も醜い罪を犯しているのかもしれません。ただ異なるとすれば、この女性の罪は、人の前に現れたこと！これ一つしか他のものはありません。9節に見ると、石を持った当時の人々は、イエス様の言葉とともに、この女性を介して自分の顔を直視してみましたので、年長者たちから始めて、ひとりひとり出て行きました。ここで、私たちは、深い真理を学ばなければなりません。それは他ではなく、救いの恵みです。罪が明白に現われて明らかになり、死に値する罪人がどのようにして生き残ることができだろう？これは人類最大の謎の問題です。したがって、我々は、
**イエス様から罪人を救い出そうとする神の愛を見なければなりません。
世の中に、義人はいない。一人もいない。としました。なぜでしょうか？誰もが罪人だからです。したがって、罪人された人間が、誰が誰の罪を問って石で打つことができるというのでしょう？神自らが肉になり来られたのがイエス・キリストであれば、キリスト以外に石を持って打つ人は誰もいません。ところが、このような主が見せてくださったことは何でしたか？自分を窮地に追い込もうとした彼らの下心を非難することもないし、また、現場で捕えられた女も罪に定めませんでした。ただ「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい」それだけ言われました。この言葉の中で、私たちはあまりにも深い真理の言葉を悟って頂きたいです。これは罪を許されたこともなかったし、罪人を無条件に赦されたわけでもない、それこそ、神の知恵を見せてくださったもので、神の救いの恵み！すなわち、神の救いの愛を見せてくれたものでした。[あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい]と言って、罪がないように大声で叫ぶ人々に罪を悟らし、頭を持ち上げない罪人は、自分だけが罪に定めることができるにもかかわらず、[わたしもあなたを罪に定めない]と言われ、代わりに[今からは決して罪を犯してはなりません]と...女に悔い改める機会を与えました。これは、人間の世界ではありえないことです。想像もできないことです。神の愛は、この女性のように絶望的な状況の中で、神を経験した人だけが理解出来ます。愛は愛を受けた者だけが感じることができるのであれば、神の愛は、その愛を体験してみた者だけが知っている愛です。だから賛美歌もそんな歌詞があります。賛美歌85章を参考...この賛美は歌えば歌うほど恵みになります。したがって、今日、私たちが生きる唯一の方法は、神の愛の恵みだけであることを留意し、常に罪の中に落ちないように、自分自身をわきまえて、主だけを熱心に慕って、ただ十字架の福音を伝える人として生きて行けるよう主の御名によって祈り、祝福します。
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